屋根カバー工事

現在の屋根をほぼそのまま残し、その上に新しい屋根を載せて、覆うのが屋根カバー工法です。

 

 文字通り、屋根を屋根でカバーする工法です。よって、屋根が二重になります。屋根を重ねて葺くので、「重ね葺き」という呼ばれ方もします。

工事の流れ(屋根カバー工法)

01.板金の撤去と清掃
カバー工法に不要な棟板金を撤去します。

  上写真は屋根カバー工法を行う前の状態です。まずは棟板金と、その下に設置してある貫板を撤去します(右写真)。雪止めが設置されている場合はそれらも撤去し清掃を行います。屋根カバー工法はこの部分しか廃材が出ませんので、解体費と廃材処理費の節約になります。
02.ルーフィング工事
アスファルトルーフィングと呼ばれる防水紙を敷設します。

  元々の屋根の上に防水紙を設置します。軒先から棟に向かって敷いていくのがポイントです。また、その時に上下の防水紙を10cmほど重ねます。そうすることで、仮に屋根材の下に水分が入り込んでも屋内まで浸入しないのです。防水紙の設置が終わりましたら、貫板と板金を取り付ける下地を設置します。
03.屋根材の設置
新しい屋根材を設置していきます。

  続いて屋根材を設置します。使用する屋根材はアスファルトシングルを使ったリッジウェイ(旭ファイバーグラス)です。屋根は軽い方が地震に強いです。リッジウェイは軽量なので、地震対策をお考えの方には、おすすめの屋根材と言えるでしょう。
04.貫板の設置
プラスチック樹脂製の貫板を設置していきます。

  屋根材の設置が終わりましたら、貫板を設置します。使用したプラスチック樹脂製の貫板は木製と比べて腐食しにくい特徴があります。
05.棟板金の設置
棟板金を設置していきます。
  貫板の設置が終わりましたら、次は棟板金の設置を行います。棟の形状に合わせ、調整が必要な場合は工具を使って加工します。貫板の上に棟板金を被せ、コースレッドを使って固定していきます。コースレッドはねじ込んで留めるので釘よりも固定力が強いです。特に棟板金は風の影響を受けやすいので、飛散しないようにしっかりと固定します。
06.屋根カバー工法完了
リッジウェイ(アスファルトシングル旭ファイバーグラス)を使った屋根カバー工法が完了です。

  ご覧いただいた様に、屋根カバー工法は屋根葺き替え工事と比べて工程が少ないです。それにより工期が短縮できる上に、廃材撤去費用などの節約にもなる利点があります。また、緩みにくいコースレッドを使って屋根材を固定していることも大きなポイントです。固定力が強力になった事で、台風などの強風にも耐えることができる強い屋根になりました!